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側頭葉てんかんの随伴症状
側頭葉てんかんが他のてんかんと異なっている点は、発作以外にいろんな随伴症状を伴うことです。
記憶障害もその一つですが、それ以外に、性格変化、精神症状などを伴うこともあります。
海馬は、辺縁系と呼ばれる脳の古い部分に属しています。
つまり、人間でも動物でも共通に発達している部分で、人間の進化の過程で発達した大脳新皮質とは異なります。
ネズミの海馬などは、脳の断面を作ると、その大部分が海馬で占められています。
この古い脳である海馬は、“怒り”“不安”などの原始的感情とも密接に関係しています。
てんかん発作は、一種の電気現象であるから、たとえて言えば、発作前の状態は海馬が充電した興奮状態にあるとも言えるでしょう。
この状態になると、いらいらが強くなったり、攻撃的になったりしがちです。
同じことを言われても、普段なら聞き流しておくようことでも、激しく反抗してきます。
些細な原因で、ひどく怒り出したり、時には、暴力を使ったりすることもあります。
怒りの対象は、最も多いのが母親です。
さらにエスカレートすると、対人関係もうまく保てなくなってきます。
しかし、てんかん発作が起きて海馬に貯まった電気が放電されると、本来の穏やかな性格に戻ります。
側頭葉てんかんを持つ患者さんの性格変化は、このように良いときと悪いときと、むらがあることです。
いつも機嫌が悪いのは、てんかんのせいではなく、もともとの性格と言うことになります。
また、側頭葉てんかんでも、このような性格変化が全く見られず、きわめて穏やかな性格の人もいらっしゃるので、とても不思議です。